本当は最初に手を着けたかった屋根。
結婚を機に急遽母屋に移ることが決まり、慌てて室内をリフォームしたので後回しになっていた。
当初は藁屋根を復活させたいと願い、常々チャンスをうかがっていたが子供が産まれ、家族が暮らしている頭上での大掛かりな藁葺替え作業は考えにくくなり、気づけば各ホームセンターのガルバリウム鋼板売り場をチェックしていた。
少しでも短い工期で手軽にリフォームしようと思えば、波板張替え一択。
トタンよりもガルバリウム。
ガルバリウムっていう名前がなんか凄そうな感じなので、これに決定。
工法は決まったものの、はたしてうまく出来るかどうか分からないので、まずは近所から見えない南側の屋根からやってみることに。
せっかく足場を組むから、ついでに隣接する蔵の屋根に乗ってるソーラー温水器(穴が開いて壊れてる)を撤去する。

蔵の屋根に上るため、二階建ての櫓を組んで温水器を降ろす。


なかなかの大物。ガラスパネルはめちゃ重だった。
この勢いで屋根に取り掛かる。

古いトタンをめくってみると、表は錆びてるけど裏は綺麗だった。
かなり古いものだと思うが、トタン板って以外と長持ちするのかな。
そして藁の上の桟を新調してガルバリウム!さらにベットリ塗装!
どうか、これで200年くらいもってくれ。

意外と…出来た。
出来るじゃん。と喜びつつ理解したことは、素人の屋根作業においては作業環境こそが成功の鍵だということ。
安全な足場、安心命綱、作業しやすい濡れてない状態、動きやすい気候。
となると雨と雪、朝露、蜂、猛暑は避けて快適に作業できる時期は年間ごくわずか。
12月と5〜6月あたりで数日雨の心配が無さそうなタイミング、尚且つ自分の時間がある時を狙って作業することに。
……
……そんなタイミングはなかなか無い。
結局、屋根4面完了までに2年かかった。
2年間、屋根が新旧ツートンカラーの変な家だった。





途中、コロナに罹ったりムカデに噛まれたりと色々あったが、ともかく無事に終えることが出来た。
藁屋根復活とはならなかったが…我がガルバ屋根、此処に完成せり。

