ついに母屋へ

蔵暮らしは独り身にとって快適な環境だったので、満足のうちに3年を過ごした。

その間、母屋は雨漏りの屋根を除いては、ほぼ手付かずのまま。

もはや内蔵助として生きていこうか、とも思われたが突如として結婚の機がやってきた。

そして再び母屋の改修へと入ることになった。

ちなみに屋根の雨漏り補修はこのとおり。

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トタンの下の桟を増やして張り替えた。

これでしばらくは大丈夫か。

いずれは茅葺きにする予定。

そして屋内へ。

まずは柱の継ぎ足しからいく。

真ん中の柱が10cmくらい沈んで、鴨居が斜めになっている。

鴨居をジャッキで持ち上げ、ポスト(パイプサポート)で受ける、を繰り返し13cm程持ち上げる。

家のきしむ音が恐ろしい。

こんなに腐るものなのか。

栗の木とはいえ150年の永さを思ふ。

ついに切った。 もう引き返せない。

【勢いで退くにひかれぬdiy】

勝負は翌日に。

新しい栗柱。

出来た。

もう一本。

よくこれで立ってたな。

よし。

ちょっと掃除して。

つぎは柱同士を固めていく。

腐って宙に浮いてた梁は切断して、途中から壁にして固めてみる。

そして束を立てる。

床下部分はクレオソートを塗った。

凄いにおい。

悩んだ末、継ぎ足した柱の手前はキッチンスペースにした。

左のポストを立て掛けてる押入れ部分に窓を開けて、コンロを置く。

そこから手前は壁で仕切って脱衣所と風呂にする。

だいぶんイメージがしやすくなってきた。

そして床の準備。根太を並べていきつつ電気の床下配線をしておく。

畳の部屋は杉の畳下を敷く。

板の間には杉のフローリング板3cm厚を敷く。

秋も深まり杉板の保温性が心地いい。

裸足で歩くとき、無垢の感触に勝るものなし。

母屋にタカラ